相談の背景
ご相談に来られたのは、中野区にお住まいのNさん(87歳)です。長年会社経営をされ、現預金だけで1億円を超える資産をご自身で築かれていました。 ご主人は既に亡くなられており、相続人は脳性麻痺の障がいを抱え、10年前から施設に入居している一人息子(60歳)のみです。
「私が元気なうちはいいけれど、自分が亡くなった後、この子の生活はどうなるのか」 さらに、亡き夫には離婚歴があり、息子には面識のない「腹違いの妹」がいました。自分が築いた財産がその妹に渡ることは絶対に避け、息子が亡くなった後は、長年息子を支えてくれた施設に全額寄付して恩返しをしたいという、非常に強いご意向をお持ちでした。
直面していた課題
- 息子自身には判断能力がなく、将来「遺言」を書くことができないため、最終的に財産が腹違いの妹へ渡ってしまう
- 「息子の亡き後は施設へ寄付する」という2段階の指定(跡継ぎ遺贈型)をしたいが、周囲に財産を管理(受託)してくれる信頼できる親族がいない
- 司法書士や個人では、法的な免許の関係上、直接大きな財産の管理を引き受けることができない
リーガル・アソシエイツのサポート(現状整理と解決策)
親族が頼れない状況でNさんの強い願いを叶えるため、当社は信託銀行の高度な商品機能と、司法書士の実務を組み合わせた「遺言による信託」を設計し、銀行とのタッグを提案しました。
- 信託銀行と連携した遺言信託の設計: Nさんが遺言を作成し、亡くなった後は信託銀行が受託者として財産を管理。息子さんの存命中は毎月の生活費をここから確実に支給し、息子さんの亡き後は残った財産が施設へ自動的に寄付される法的な仕組みを整えました。
- 成年後見(補助人)として実務に並走: 銀行が財産を動かすには、息子さんの代わりに指図をする「指図人」が必要となります。そこで私が家庭裁判所へ成年後見の申立てを行い、正式に息子さんの「補助人」に就任。家族の代わりに、私が第三者として生涯にわたり息子さんの生活と財産を監視・指図する体制を構築しました。
承継後の未来(お客様の声)
親族に頼れる人がおらず、私が倒れたらおしまいだと夜も眠れないほど不安でした 。先生が信託銀行の間に入ってくださり、私が亡くなった後の息子の生活費の支給から、その先の施設への寄付まで、すべてのリレーのバトンを繋いでくれました。渡したくない相手への対策も確実にでき、今は本当に穏やかな気持ちで過ごせています 。
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